糖尿病は血糖値が高くなってしまっている病態であり、血液中のグルコース濃度が高くなってしまっていることによって様々な疾病のリスクを負うことになります。そのため、日本糖尿病学会では他の学会との合同委員会を行うことによって合併症の予防や治療などにおける方針の検討を積極的に行ってきています。合同委員会を設立することによって両者の専門家が議論を交わすことが可能であり、一方の学会だけでは見いだすことのできなかった新しい発見が生じることもしばしばあります。
また、合同委員会を開くことによって死亡事故のような未知のトラブルが発生した際にも対策が立てられるようになる場合もあるのが実情です。糖尿病治療に用いられるアルファグルコシダーゼ阻害薬であるアカルボースにも死亡事故の事例があります。アカルボースを服用していた患者に劇症肝炎が生じてしまい、それによって死亡事故が発生したという報告がなされたことがあり、副作用によるものであるということが示唆されました。その結果を受けて、厚生労働省によって医薬品・医療用具等安全性情報が発表されて注意喚起がなされるという事例が発生しています。その後の検討を経て、アカルボースを服用開始してから六ヶ月以内に発症するケースが多いということが明らかになり、投与開始後六ヶ月は月に一回の肝機能検査を行い、その後も定期的に検査を行うことがガイドラインとして定められています。こういったことを協議する際にも有用なのが合同委員会であり、死亡事故の原因や医薬品との因果関係を考えたり、対策となるガイドラインを策定したりするために必要な専門家を集めることができる手段としてよく開催されるようになっています。