アカルボースってどんな成分?

食事

アカルボースは糖尿病治療薬に含まれている成分の一つで、食事後の血糖値の上昇を抑える作用があります。
アカルボースは小腸における消化酵素を阻害することによって、糖のブドウ糖への分解を抑制し、その結果食事に含まれる炭水化物や糖質の分解が遅れ、血糖値の上昇が抑えられかつなだらかに上昇します。
また、血糖値の急激な変化が食後2、3時間後の空腹感につながりおやつなどを食べたくなりますが、血糖値がなだらかになったことで空腹感も起こりにくくなります。
副作用の面において、このアカルボースはあまり体内に吸収されません
わずかに吸収されたアカルボースは体内で作用することなく腎臓から排泄されます。
したがって、重大な副作用の心配は少ないと言えます。
ただし、医師の指示通り服用しない場合や発熱時などに低血糖を引き起こす可能性があります。
アカルボースは他の糖尿病治療薬と比較して単独での低血糖の発症リスクは高くないものですが、インスリン注射やインスリンの分泌を促進する薬と併用した場合には高くなるので注意が必要です。

その他、軽度の副作用としておならが出ることや下痢などの消化器症状があります。
これは糖が消化されないまま下部消化管まで移動するとそこにいる腸内細菌が糖を利用することでガスが発生したり、便の浸透圧の変化が起こるためです。
これらの副作用は、その多くは数日服用することで起こらなくなっていきます。
上記のように比較的安全に服用できる成分ですので、医師の指示に従って服用すれば不安になることはないでしょう。

アカルボースの作用機序の詳細

食事の分解イメージ

人が食事をした場合、食事の中に含まれる炭水化物は口腔、食道、胃、そして小腸にゆき、途中アミラーゼと言う酵素でオリゴ糖や三糖類や二糖類に分解されます。
小腸でこれらの糖類はαグルコシダーゼという酵素によりブドウ糖にまで分解されて小腸から吸収され、血糖となります。
そこで、膵臓からでるインスリンというホルモンによって、身体の中の細胞に吸収され人が活動した時のエネルギーや体力を保ってゆくためのエネルギーとなります。
アカルボースの作用機序は、炭水化物をブドウ糖にまで分解する酵素アミラーゼとαグルコシダーゼの活性を阻害して、炭水化物の消化を妨げ、血糖値が食後急激に上昇する事を防ぐことです。
その結果、長期的にみてヘモグロビンA1cが上昇します。
なおヘモグロビンA1cとは、血管の中でブドウ糖がヘモグロビンと結びつきグリコヘモグロビンとなります。
赤血球の寿命は120日といわれており、赤血球は血管の中で過剰のブドウ糖と結びついて存在しています。
したがって、ヘモグロビンA1cは赤血球の寿命の半分位の時期の血糖値を示します。
そのため、検査をしたら1~2カ月くらい前の血糖値の平均を示しています。
インスリンの分泌量が減るので、膵臓への負担が減ります
この結果血糖値を正常範囲に保て、インスリンの分泌が悪かったり、インスリンが分泌しても効果が出にくくて糖尿病と言われている人の血糖値をアカルボースを飲むことで、低く抑えることができます。
血糖値が高いままだと将来起きる可能性のある手足のしびれ(神経障害)や網膜へのダメージや腎臓障害を防ぐことができます。
アカルボースを飲むとき、注意すべき事は炭水化物の消化が遅れるため、お腹がごろごろしたり、便が柔らかくなったりすることがあります。

グルコバイの大規模臨床試験の結果

生活習慣病の男性

今、日本でも生活習慣病を発症する人がますます増えています
生活習慣病の中でもその患者数の増加が問題となっている糖尿病ですが、この糖尿病の治療薬として注目を集めているのがグルコバイです
グルコバイはアカルボースを主成分としており、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。
アカルボースはαーグルコシダーゼやαーアミラーゼなどの酵素の働きを阻害することで、腸における糖の吸収を妨げるため、インスリン剤にも効果のないII型糖尿病患者にとって、グルコバイは切り札として期待されています。
2008年にフィンランドのヘルシンキで開催された糖尿病の世界会議で、あるシンポジウムの中でグルコバイの大規模な臨床試験の結果が発表されました。
これは、欧州と北米で3年間の長期にわたって実施されたもので、それによりますとグルコバイの治療によって、II型糖尿病の発症リスクを36%減少することができた、というのです。
また、心筋梗塞を始めとする血管の疾患についても、その発症リスクを49%減少させることが確認されました。

ご存知のように、糖尿病は血管病でもあり、数々の疾患を併発します。
そのリスクも減少させたというこの臨床試験結果はかなり画期的なものと言って良いでしょう。
グルコバイはII型糖尿病の治療薬、そして糖尿病予備軍の人たちの治療薬としても有効であると、主要なガイドラインで推奨されたのです。
インスリン剤を飲んでいるのに、食事制限をしているのに、一向に血糖値が下がらない、そんな悩みを抱えている方も多いことでしょう。
知らない間に忍び寄って、血管をボロボロにしてしまう恐いII型糖尿病、これからはグルコバイの糖分解・吸収抑制作用の力で、糖尿病に打ち勝ちましょう

ただし、グルコバイの服用にあたって気を付けなければならない副作用について理解しておきましょう。
グルコバイの副作用には、味覚異常や体のほてり、頻尿などが報告されています。
糖尿病患者は頻尿になることが多いので、この副作用についてはさらに症状を悪化させてしまう恐れがありますので注意しましょう。